科学が生んだ歯の治療
人工物を利用した歯科用骨内インプラントが臨床に応用されるようになったのは,1900年代 の半ばからです。種々の材料,固定法が試みられましたが,1952年、チタンが骨に結合することがわかり,その後、骨との結合様式や、 組織との親和性に関する研究が進められ,オッセオインテグレイティッド(骨に結合された)インプラントの確実性が証明されました。 その後も力学的形態やより骨に結合する材質や,表面形態の研究が進み、現在では国際的にも広く臨床に受け入れられるようになりました。 適切な診断のもとに治療されれば,その安全性は確実なものとなっています。
日本ではオッセオインテグレイティッドインプラントが導入されてから20年以上になります。 このように,インプラントは現代科学の粋を集めた治療方法であるといえます。
インプラントの仕組み
インプラント治療とは、あごの骨に、歯の根に代わる金属を埋め込み、 その金属を土台にして、天然の歯と同じような人工の歯を取り付ける治療方法です。インプラントを利用すると,従来の治療方法である入れ歯とは 異なり,しっかり固定されることになります。しかも違和感なく、天然の自分の歯とほとんど同じ感覚で噛むことができます。
インプラント手術室
設備の充実した衛生的で機能的なオペ室です。 滅菌後パッキングされた器材を開封し、執刀医と第一手術助手は、手術野や手術器具など(清潔域)のみに触れ、それ以外は第二助手が触れるなど、衛生的に配慮されています。 オペ用照明は、従来の様な圧迫感がないので好評です。
大臼歯4本が失われた症例
従来の方法では手前の歯にバネ(クラスプ)をかけて取り外します。
インプラントは取り外しの必要がなく天然歯に近い感覚で噛めます。
もたせる歯がなくなった総入歯の症例
もたせる歯がないので不安定になりがちです。
2~4本のインプラントを支えにして義歯をしっかり支えることができます。
Step 1
初診カウンセリング
アウトラインの説明(無料)
治療のすすめ方、期間、費用など
Step 2
レントゲン検査
Step 3
診断結果の説明
CTで撮影した画像から作り出した顎の骨の写真を見ながら説明
Step 4
インプラント植立手術
↓3ヶ月間(この期間にインプラントが強固に骨と結合します)
Step 5
型をとる
↓2回の通院(上部構造を作ります)
Step 6
装着して完成
定期検診が必要です。
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インプラントには手術が必要ですか?簡単な手術が必要になります。たとえば,2本埋入するのに、 局所麻酔下で約40~60分ほどです。痛みはほとんどでないことが多く、ほとんどが1、2本の歯を抜くのと同じ程度です。
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インプラントはどんな場合でもできますか?あごの骨が極端にほそかったり、厚みの少ない場合 はできない場合があります。また、残った歯の歯周病が進んでいる場合は、そちらの治療が優先されます。全身的な疾病がある場合も注意が必要です。
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異物感はありますか?取り外し式の入れ歯等に比べますと異物感はかなり 少なく,天然の歯により近い感覚でかむことができます。
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害はないのですか?ありません。現在厚生省認可されているインプラント 材料(チタン・アパタイト等)は生体との親和性がよく、腐食もありません。また、金属アレルギーにたいしてもほとんどないと言われています。 インプラントは非常に丈夫で長持ちはします。虫歯になることもありません。しかし、天然歯と同様に歯槽膿漏にはなります。 つまり、口の中が不潔でインプラントと歯ぐきの境に歯垢がたまったままになっていると、歯ぐきに炎症が起こりインプラントと骨の結合が破壊されて いきます。この様な状態が続くと、やがて歯ぐきがはれたり出血したり痛みを感じるようになります。適切な処置がほどこされないと、やがて、 インプラントを除去しなければならなくなります。つまり、インプラントがどれだけもつのかという事は、口の中をいつも清潔に保てるかどうかに よって決まるといってもいいのです。
費 用
上部構造 115,500円
インプラント 1歯
内訳 人工歯根 224,500円
340,000円
(消費税込み)
※インプラントは保険外治療です